旅には、その旅の一皿があるのだそうです。
たくさん美味しいものを食べても記憶に刻み込まれるのは一皿だけで後は時と共に忘れていくのだそうです。
その旅を象徴する一皿といっても良いと思います。
今回のヨーロッパではずいぶん美味しいものを食べました。
フィレンツェの肉料理、ミラノの魚料理、パリの牡蠣などなど・・どれもとても美味しくほとんど外れはありませんでした。
でも、今回の旅を象徴する一皿は、ヴェネツィアのホテルの朝食で食べたクレープです。
朝食でクレープ?なのですが、ビュッフェのお皿を一通り運んでくると少し悲しい目をした中年の女性がやってきて、「クレープはいかがですか?」と訊くのです。
「このホテルのオーナー自らがお客様一人一人の為に焼きます。」といわれました。
「そうですか、では頂きます。」
「レモンシュガーとチョコバナナどちらがよろしいですか?」
朝からチョコバナナ?と思ったのですが女性の悲しげな眼でじっと見つめられて、気が付くとチョコバナナを頼んでいました。
これが本当に、お・い・し・い。。。
おそらくクレープ自体がとても美味しいのだと思います。
小麦の味がしっかりするしバナナとチョコレートがまたとても美味しい。
後味が良いチョコバナナクレープはそうないと思います。
リアルト橋が見えるホテルでヴェネツィア派の絵画に囲まれて食べたチョコバナナクレープ、忘れられない一皿でした。
- 2019/02/10(日) 16:59:40|
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