「今シーズンのトレンドは何ですか?」なんていうことを時々聞かれるのですが、そんな時は笑ってごまかすか、話題を変えるか、もしくは「わかりません。」とお答えしています。
業界内にいるとトレンドというものがかなり意識して作られるということもわかってくるし、昨今のその作られ方がほんとうに市場原理としっかり結びついているということがはっきりしてきて、その結びつき方は年々強くなるようです。
例えば、(こんなことは一般の消費者の方は知らなくてもよいことかもしれませんが・・)バイヤーは、展示会でオーダーをする前にまずどの商品が雑誌に掲載されるかを確認します。
つまり、メーカーや代理店がどの商品を積極的に売り出そうとしているかを確認して、まず、それを発注するのです。
1.メーカーが次のシーズンの主力商品を決めます。
2.その代理店は雑誌社に広告とタイアップ記事を依頼します。
3.店はその情報に基づいて商品を仕入れ、プッシュしていきます。
つまり、メーカーと代理店と雑誌社と店の四者が力を合わせてある商品を消費者に売り込む戦略を立てるわけです。
すべてではないですが、これが結果的にトレンドと呼ばれるものになって行くことが多々あります。
そこには商品の質に対する客観性や自分たちが働く洋服業界への愛情や消費者への誠実さというものはあまり多くは見られません。
聞こえてくるのは、「みんなで力を合わせてこの商品を売っていこうぜ!」
という勇ましい掛け声くらいです。
ここはまぁ、やはり賢明な消費者は、そんなからくりもわかった上で、「みんなが着ているモノはあえてやめておくよ。」という姿勢を持つことが賢明なのではないかと思います。
そして自分だけの個性的なスタイルを作ることが大人のファツションへの本当のアプローチだと考えます。
- 2015/04/18(土) 14:22:12|
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