パルマにて

　パルマにあるベルトメーカー「カルロ　デル　モンテ」のマウリッツィオとは年が同じということもあり、話がとても良く合います。
ベルトのオーダーの後などによくランチをするのですが・・・

ある日のことランチを食べながら彼が言うのです。
「イシウチの時計、進んでるよ。」
「知ってる。わざと進めているんだよ。」
「なんで。」
「いつも時計を７～８分、進めておくと時間に遅れることがないだろ。」
「？？？　なんで、時計見て約束の時間の5分前に行けばいいだろ。スイスの時計してても時間があってなかったら意味ないだろ。それに5分くらい待たせても誰も何とも言わないよ」
「いや、日本人としては、これは自分の問題でね。時間に遅れるのが嫌なんだよ。」
「マンマミーア！日本人は大変だな・・・このパルマハムうまいぞ。食えよ。」

そうか、日本人でいることはけっこう大変なんだ・・
気がつかなかったよ・・