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STEVE BLOG 洋服の着方

青山のセレクトショップのオーナーが書くメンズファッションを話題の中心にした日記

インターナショナルショッピングルール

 あれはずいぶん昔のことです。日本の経済力が世界を席巻していた時代、フィレンツェのトルナブォーニ通りは、夕刻で雨上がり、霧が出てきていて暗い冬の夜がすぐそこまで迫ってきている時間帯でした。姉と母に頼まれて有名ブランドのバッグを買わなくてはならなかった私は、そのブランドの本店へと急いでいました。寒さのせいか通りには歩いている人もまばらで、そのお店のオレンジがかった灯りがやけに暖かく見えたのを覚えています。

 店内に一歩足を踏み入れて驚きました。中には日本人観光客が溢れんばかり、外の通りに誰もいないので余計にその落差に驚きました。イタリアの店であるのにもかかわらず見渡すとおそらく総てが日本人のように見えました。これはすばやく買い物を済ませて退散するのが得策だと考えたわたしは、とりあえず買うものをすぐに決め、精算を済ませます。

 品物の用意ができるまでの間、店内を見渡すと、そこにはかなりすごい情景が繰り広げられていました。きれいに飾られているウインドウのバッグを勝手に外して手に取っている人、高いところにあるバッグを取るために自分で椅子を運んできて靴を脱いでその上に乗っている人、ドアマンに向かって精算を頼んでいる人、みんながみんな物欲という熱病に侵されているような狂騒状態。イタリア人スタッフたちも呆れ顔で遠巻きに見ているしかありません。

 あの頃と比べると日本人のショッピングマナーはずいぶん改善されたと思います。それだけ世界のルールを知って、洗練されたということなのでしょうが、あの渦巻くような買い物パワーがなくなってしまったのは少し寂しいような気もします。提げているショッピングバッグも安さを売りにしているブランドのものに変わりました。そして、そこには他の国の人のショッピングマナーの悪さを嘆く人もいたりします。
 これからの日本人はどう変わっていくのでしょうか?


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  1. 2009/10/28(水) 15:06:03|
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おふくろの味 in ミラノ

 ミラノ滞在中にいつも立ち寄るトラットリアはとても暖かい雰囲気です。冬の寒い夜に入り組んだ小道を歩いて行き、その店の少しオレンジがかった灯りが見えてくるとほんとうにホッとします。中に入ると店の中は暖かく活気に満ちていて、いつもの親父さんと気の利く男前のカメリエーレがにやっと笑って迎えてくれます。

メニューはたいていいつも決まっていて、スパゲッティアラビアータにマルサラ酒を効かせたスカロッピーネのポレンタ添え、デザートは大好きなザバイオーネです。私にとってはいつ行っても変わらぬ味で、ほんとうにおいしい。

回りは地元のおじさんおばさんであふれていて、ミラネーゼウォッチングには最適、夜が深けるにつれて店内はますます活気に溢れていきます。そとは寒いのに(もしくは暑いのに)店の中は快適で、おいしいものが次から次からでてくる。
こんなに幸せなことはありません。


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  1. 2009/10/22(木) 16:12:22|
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おやじくさいって悪いこと?

 自分の年齢をあらためて認識すると、自分がほんとうにこの年齢だということがにわかには信じられません。自分が子供のときに見たこの年齢の人はほんとうにおじさんであり、立派な大人の人でありました。そして、わが身を振り返ると中身はとても立派な大人とは言えず、しかし、外見はどうみても「おじさん」です。確かに年齢の数字だけを見てみると、いま「おじさん」でなくていつ「おじさん」なのだ、という年齢であることは認めざるを得ません。

さて、その「おじさん」が嫌かというと、これが意外と居心地の良いものだな、と感じています。若い時にあった虚栄心や自意識と呼ばれるものが薄れ、本当に自然体で振舞えるようになりました。逆に恥の意識というものが薄れ、やたらにつまらない冗談を連発して顰蹙を買うことが多くなりました。

ファッションで言うと、いわゆる「おじさんアイテム」、長袖のポロシャツ・Vネックカーディガン・プリーツ入りのスラックスなどがますます板に付き、これはこれでなかなか良い年齢だぞ、と感じています。
世の中、若作りのおじさんが多い中、やっぱりおじさんはおじさんらしく、堂々とおじさんを全うしていきたいと思います。すこし匂いそうなくらいが丁度良いのです。


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  1. 2009/10/15(木) 14:50:38|
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1990年 ニューヨーク

 その当時私はニューヨークに夢中でした。
マンハッタンが舞台の映画や小説にのめりこみ、音楽に夢中になり、店、アート、ファッションすべてに関してニューヨークがお手本でした。まさに自分にとって理想とする大人のライフスタイルがそこにあるように感じていました。(実際、ニューヨークに行くと自分が大人になったような気がしたものです。)

 そして初めてニューヨークを訪れたのが1990年の冬のことでした。セントラルパークを散歩して、ベーグルをたべ、ラジオシティミュージックホールでライブを見て、近代美術館に行き、ティファニーやラルフローレンでショッピングを楽しみました。まさに有頂天とはあのときのこと、色々なことを思い出します。

 当時のニューヨークファッションは、いわゆるヤッピーと呼ばれる人たちのものであり、今思うとかなり鼻持ちならないものですが、とてもギラギラしたものでした。そして、そのとき買ったのがこの靴、商品名「アマゾン ベイビー」と呼ばれているクロコダイルのローファーです。

今見るとそのスタイルに言葉を失いますが、その当時はまさに宝物であったのです。さすがに今はまったく履けない代物ですがたまに箱から出してみてみると、あの当時の熱いいパッションみたいなものを感じます。
 高かったものな~


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  1. 2009/10/07(水) 19:45:45|
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kamakuraya690

Author:kamakuraya690
2005年、8月に青山にメンズインポートウェアのブティックがオープン致しました。
オーナーでバイヤーでもある私が商品の紹介やファッションに関する話題、海外出張での情報などをお知らせいたします。
ぜひご一読ください。

STEVE 石内良樹

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